第3回会議議事録

平成16年12月6日(月)に行われました

【第3回 中海再生プロジェクト総会】

平成16年12月6日(月)に行われた会議の内容です

◆ 日 時:12月6日(月)
◆ 場 所:米子コンベンションセンタービックシップ 情報プラザ
◆出席者
 ばばこういち 放送ジャーナリスト
 上田和泉 中海テレビ放送

 井上博吉 日野川を考える会
 岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
 内田康彦 鳥取県西部中小企業青年中央会
 浦木 勝 中海再生プロジェクト
 住田済三郎 わらい通り協議会
 田中千香子 わらい通り協議会
 田中康晴 伯耆荒磯クラブ
 田守利彦 ボランティアロードin米子
 内藤武夫 中海クリーンクラブ
 新田ひとみ グリーンコープ生協クローヴァ
 船越元熙 豊潤な海・中海みらい21
 本田貴志 皆生ライフセービングクラブ
 向井哲朗 彦名地区環境をよくする会
 神谷 要 米子水鳥公園
 國井秀伸 島根大学汽水域研究センター
 清水谷繁 FUDEN研究所
 山本哲雄 ボーイスカウト西部地区協議会
 谷上道夫 米子市環境政策課
 林 俊治 鳥取県米子土木事務所河川砂防課
 溝山 勇 国土交通省出雲河川事務所
 八幡正雄 鳥取県生活環境部環境政策課
 渡辺恵吾 境港市環境防災課
 伊藤ひろえ 米子市議会議員
 岡本武士 米子市議会議員
 中川健作 米子市議会議員
 錦織陽子 米子市議会議員
 八幡美博 米子市議会議員
 小谷忠延 人間自然科学研究所
 安井徹仁 山陰中央新報社
 高橋孝之 中海テレビ放送


●「中海物語」の概要説明
上田和泉 中海テレビ放送
「中海物語」が 始まったのは2001年の正月。
2002年2月には「10年で泳げる中海」を目標に中海再生プロジェクトが発足した。
今回は、中海の激動の1年2004年を振り返ると共に、これからの中海をどのようにしていくのか、
そして2005年は何をすべきなのか考えていく。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
始まった当初に比べて驚くべき広がり、エネルギーをみせている。
「10年で泳げる中海」という目標が達成できるのではないか、
というぐらいすばらしいエネルギーをみせている。

● 会議概要
《2004年を振り返る》
ばばこういち 放送ジャーナリスト
まず、この2004年で中海はきれいになったか?
明らかにきれいになったという方はマルを、まだまだ浄化は進んでいないという方はバツを。
(バツ多数)
圧倒的に多い。
3年経って結構進んだような気がしていたが、皆さんの意識としてまだ、実感はわいていない。
続いて、2004年は今まで以上に個人の活動を取り組んだか?
(マル多数)

山本哲雄 ボーイスカウト西部地区協議会
(×の札)
自分自身が取り組むよりも、子ども達への環境教育の一環として、中海の環境問題に取り組んでいる。
しかし、ボーイスカウトの日ごろの活動もあるので、中海の清掃に参加はしたが、活動の継続が難しかった。

伊藤ひろえ 米子市議会議員
(×の札)
一人の市民として洗剤を石けんにかえたり、家庭排水についての勉強会をしたり、ホームページにてアピールしたと思う。
しかし、議員としての活動はまだまだで、
中海に関しての知識がもっとあればたくさんの活動が出来たのではないと反省している。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
この2004年の行政の取り組みは積極的になったか?
積極的になったと思うはマル。まだまだだと思うはバツを。
(マル、バツ半数)

谷上道夫 米子市環境政策課
(○の札)
鳥取県、あるいは環境省の山陰地区事務所、あるいは境港市と住民団体の皆さんと共に
昨年はいろいろな取り組みができたのではないかと評価している。

田中康晴 伯耆荒磯クラブ
(×の札)
中海をきれいにするための学者の研究を行政に生かして実行してほしい。

田守利彦 ボランティアロードin米子
(×の札)
民と官が一緒になってボランティア活動をしている。
しかし、私たちは、市民を巻き込んで活動していこうとしているが、行政は名前を出しておけばいいような感じがする。
市民でゴミの清掃などの声かけを行うと500人集まったりする。
市民の関心は高いはず。もっと行政が、メディアを使うなど広報してくれたら…と思う。
行政の取り組みが足りた時点で中海で泳げるようになるのではないだろうか?

渡辺恵吾 境港市環境防災課
活動を熱心に取り組んでいる住民の方からみると行政の対応は不満な点があると思う。
しかし、皆さんに協力できるところはする、など以前よりは変わってきていると思っている。
以前は、どのような活動に行政として取り組むのか模索していた時期もあった。
特に下水道や浄化槽や工場廃水の規制などハード的なことを進めているので、
皆さんとのソフト的な活動に、不慣れな点が多かったのではないか。

八幡正雄 鳥取県生活環境部環境政策課
県は県の役割があると思う。皆さんの活動をサポートしていくような制度が県の重要な役割だと思う。
2004年に新たな制度として住民活動の支援制度を作った。
それだけで、足りる話ではないが、積極的に県も地元の団体の声を聞くようにしていく。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
2004年 一般市民の関心は高まっただろうか?
関心が高まったと思うはマル。市民の関心はまだまだだと思うはバツを。
(マル、バツ半数)

向井哲朗 彦名地区環境をよくする会
(×の札)
町内の中でも全員が積極的に活動のバックアップをしてくれる体制ではないように思う。
しかし、以前よりは活動への理解は高まっているように感じる。
100点満点でいうならば、60点くらい。目指すは100点 満点。

 内藤武夫 中海クリーンクラブ
市民参加は増えている。
しかし、14万人口の4分の1でも参加してもらえれば、境港から錦海団地、安来まできれいになると思う。
たくさんの人が参加すればすぐに中海はきれいになる。
ゴミは人の手で取るしかない。とにかくもっと参加してほしい。

住田済三郎 わらい通り協議会
加茂川にネットを張ってゴミの回収を行っている。
去年は一昨年よりも多く400袋くらいゴミを回収した。
ペットボトルやジュースの缶、また半分くらいは川の藻が流れてくる。
結局、それが流れて中海でヘドロになる。
まだ、加茂川をゴミ捨て場にしている意識の低い市民がいる。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
市民の意識が変わっていかない理由は?

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
意識の違いの原因は中海と日常生活が、かい離しているところだと思う。
例えば宍道湖と宍道湖周辺の人と考えると、食卓に宍道湖でとれたものが並ぶなど、
そういった日常生活の違いが大きな問題だと思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
ということは中海がきれいになれば市民の関心があがる?

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
そうです。運動のありかたとして2つある。
日常生活で人がどう中海と関わっていくかと、中海の地形改変。
この2つが上手くかみ合えば10年で泳げる中海になるかもしれない。

田中千香子 わらい通り協議会
市民の関心が全く上がっていないことはないと思う。
しかし、これといって際立って変わってきたということはまだまだだと思う。
中海のフォーラムなどの真面目なことを行うよりも遊びと勉強を合わせたような楽しい中海まつりをやりたいと考えている。
やはり、行政が本気で取り組まなければいけないと考えている。
加茂川遊覧に知事にのっていただきたいと思っていて2003年の11月に乗っていただくことが出来た。
やはり、そこから県の態度が変わったように思う。
小池環境大臣にも加茂川遊覧に乗っていただいた。
思いとか熱意が国を動かすのではないか。
国や県は動いてきているように思う。
国や県も動ける状況にしてほしいのではないか?

ばばこういち 放送ジャーナリスト
行政としては、世論がまとまってくると動きやすい?

谷上道夫 米子市環境政策課
それは確かにあると思う。
ただ、住民の皆さんとどのように協力していくのかがこれからの行政の課題。
住民の皆さんと行うという視点でこれからも続けていきたい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
中海浄化の取材をしていてここ2・3年をどう思うか?

安井徹仁 山陰中央新報社
昨年、県が主催となって中海の浄化の取り組みを協議する場があった。
以前は取り組みがバラバラだったが、行政と住民が一緒になって活動する場が目立つようになった。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
なぜそのように変わってきたのか?

安井徹仁 山陰中央新報社
それは、長年取り組みが続いていて、住民に刷り込まれてきたのではないだろうか。
浄化への意識の高まりや取り組みが活字や映像となって皆さんの頭に入ってきているので、
近年そのような動きになってきたのではないか。

《2005年はこうする》
ばばこういち 放送ジャーナリスト
中海を泳げるようにするまで、残りは7年。
7年で皆を納得させるところまでもっていくために2005年をどうしていくのか。
2005年に行う予定の、今までとは違う一歩進んだ取り組みは?

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
まず、中海の上層から下層が動かなければ、私たちの考えていることは夢に終わってしまうと思う。
堤防を開削してもそのままでは何も変わらない。
水門ができるまでは、230メートル、約半分の幅で水深が1.5メートル。人が歩いて渡れていた。
あそこが浅くないと大きな海水が居座ってしまって中海の中に滑り込むような形で入っている。
堤防を開いただけでは海水を押し返す力がない。
水門を有効に活用してどのくらい浅くすればよいのか、検証してみてはどうか。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
検証を実際行えるところというのは、県ですか国ですか市ですか?

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
まずは、環境を壊したわけだから、農水省が責任を持って行うべき。
次は県段階で考えないといけないかもしれない。

八幡正雄 鳥取県生活環境部環境政策課
地形改変の話がでているが、県としては、皆さんの声を受けて例えば堤防開削問題にしても元の姿に近づける努力が必要である。
堤防にしても開削はすべきだと。
そういうような方針の元、必要な対応を求めている。
ただ、過去の大型事業の後始末的なことになり元に戻すと莫大な金・時間がかかる。
そういったことの全体を考えて、できるところから回復していく。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
今の話だと住民と一緒に行う意識はあるようですから、2005年のマニフェストだと思ってぜひ進めていってほしい。
地元の行政、議員、そして住民が一緒になって問題意識を持っても壁は厚いといった場合にはどうしたらよいのか?

船越元熙 豊潤な海・中海みらい21
中海に関して多くの人はまだ、関心が少ないだろうと思う。
やはり、堤防開削や国を動かすということは今の国家予算を考えれば、相当な住民エネルギーがないと不可能だろうと思う。
市や県を住民が動かすようなうねりがないとだめだろうと思う。
そのために、無関心な人たちをどのように取り込んでいくのか。
私は経済面からみて、中海を漁場として使うときに中海をきれいにしなければならないと思った。
環境に関心があることがかっこいい事だと活動している人たちがもっていく。
中海をきれいにすることがビジネスの役に立ち、活動することがかっこいい事ということになれば、
やがて大きなうねりになり、国も動くようになるのではないかと思う。

中川健作 米子市議会議員
国を動かすのは大変じゃないかという考えがあると思う。
思い起こしていだだきたいのが、米子市は日本で最初に住民の直接請求による市民投票条例を制定した市。
1988年、当時、淡水化事業を止める市民投票を行うため、市民投票条例制定の署名を市民の過半数集めて議会に市民投票条例ができ、
投票によって淡水化事業はストップした。
ただ、そこで安心して中海を放っておいてしまった。
今の開削問題、農水省も試算していて切って橋をかけると30億から40億かかる。
一方で水門を94億かけて壊そうとしている。
無駄なところをやめて、まわせばお金はある。
今、水門管理に年間7億円かかっている。
先日、総務省が中海の水質保全の調査をした。
それによると年間、一人3500円負担すると周辺住民だけでも大体15億くらいになる。
私たちが、国がすることにあきらめるんじゃなくて自分達も案をもってもう一度、
国が動くようにやれるという確信を持っていただきたい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
2005年活動の中で市民の関心を上げる方法をもっている?

浦木 勝 中海再生プロジェクト
例えば、ペットボトルやビンを洗わずにゴミに出す。
なぜなら、家庭で洗うことによって最終的に中海に流れ着く。
少なくとも公共下水道もない浄化槽もない所帯でしていけば中海の負荷は減ると思う。

谷上道夫 米子市環境政策課
ペットボトルや容器の再生のために、容器を洗うようにしている。
確かに洗ったことによって水質が汚濁する原因になるというのもわかるが、
家庭排水の浄化にして米子市は下水処理を高度処理化にし、窒素・リンを除去する施設にした。
合併浄化槽にしても積極的に設置してもらうよう市民の皆さんにお願いしている。
まず、中海の汚濁負荷をどう減らしていくのかを、大きな課題として取り組んでいる。
ゴミのリサイクルの促進からいってペットボトルは洗って出していただきたい。
家庭廃水は流れ出る水の浄化をしてほしい。
下水道が付いていない所には合併浄化槽の設置をお願いしている。

浦木 勝 中海再生プロジェクト
家の近所では、米川にパイプが出て家庭排水がそのまま流れ出ているところがたくさんある。
そういうところには、今すぐにでも洗わないようにしたほうが良い。
また、下水処理の高度処理で100%除去できたらいいが、2割や3割中海に出て行く。
ここで米子市が他ではやっていないような政策をやっていけば大きな第一歩となる。市民の関心も増えると思う。
関心が増えるというのが私のねらい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
意見が全く違うので、市の方と話していって下さい。
今の意見について?

向井哲朗 彦名地区環境をよくする会
発生源を絶つということを大前提として活動しています。
そこで塩分のないもの、牛乳やお酒の残りやお米のとぎ汁などは、非常に栄養があるものなので庭木へかける。
流さないようにして発生源を絶つ。塩気のあるものに関しては、草を枯らす効果があるので除草に使っている。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
必要だと思っていても、それが大変だとだんだん行わなくなる。
そう難しくなくて、なおかつ結果としては中海を汚さないですむ方法をさがしていくのは難しい思う。

上田和泉 中海テレビ放送
堤防の問題や家庭廃水の問題が出てきた。
一番の大事なのは、中海の浄化について関心のない方がどれだけ関心を持つかが、大切だと思う。
各自それぞれの役割を果たしながら関心のない人達にどのように関心を持ってもらうかが、ポイントだと思う。
そういうことを理解できたときに泳げる中海だったり、国を動かす力に繋がると思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
活動を行うことが嬉しくて自分にとってプラスになるような具体的なアイディアが何かないだろうか?

神谷 要 米子水鳥公園
すべての環境問題は 水鳥とも関係があって、地球は一つの有機体であり、
少しでも汚れた水を出すことによって、中海だけを汚しているのではなく、地球全体を汚していることになる。
洗剤を流すのが、実は中海だけではなく地球全体の生き物の問題に絡まっているというアピールの仕方があるのではないだろうか。

船越元熙 豊潤な海・中海みらい21
例えば、他の県にお金を払って頼むなど、全国でも初めてのことをやってみれば多分反対がたくさん出ると思う。
しかし、反対が出ることによって議論になると思う。
その議論が中海に対する関心を持つ一つのきっかけに繋がるのではないだろうか。
議論を巻き起こすということはどうだろうか。

高橋孝之 中海テレビ放送
中海再生プロジェクトは中海テレビの再生プロジェクトではないかと考えている。
この地域でケーブルテレビをやっていく中で自らの名前と同じだから何とかしたいと思っていた。
番組が4年前の始まった時、1年間に200名以上の方が中海をきれいにしようと話しをした。
今、それを実行している。
テレビに向かって言われたことは、米子市民、境港市民はちゃんと聞いている。
話をされた方々はこの町のスターだと思っている。
この輪がだんだん大きくなったということが言えると思う。
先程から、行政と市民の間が縮まったといわれたが、4年前までは、こういった場がなかったのではないか?
中海テレビは皆さんと皆さんを仲介するのが中海テレビだとよくいっている。
皆さんが責任を持ってメディアを通じて意見を言う。そして、実行する。
それをいつも中海テレビは検証している。
毎月番組を作って皆さんのところに放送しているのは、活動を評価し皆でチェックしサポートもしていきたいと思っている。
皆さんの活動を取材して一人一人をスターにしていきたい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
いろんな仕組みのアイディアを新聞やケーブルテレビを出せないか。
例えば、清掃活動に協力した参加した企業はケーブルテレビにただで宣伝ができるとか、
なにか上手い仕組みをつくると参加しやすくなるのではないだろうか?

高橋孝之 中海テレビ放送
中海テレビは広告という場を提供してそのお金を中海再生プロジェクトの基金として運営している。
ケーブルテレビの役割というか、ケーブルテレビの持つ資産を市民の皆さんに提供していると言える。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
今までのメディアのあり方と違うやり方で
みんなにとってプラスになる運動を盛り上げていくなにか知恵がないだろうか?

小谷忠延 人間自然科学研究所
市町村合併などで大きな地域で物事をみるという時代がくる。
ゴミの清掃やこうすればいいというアイディアはすべて行えばいいと思っている。
中海に足をつける渚を作ってはどうか。
今の中海は石垣で固めて中海に背を向けている。
永く使っていたいと思えば、泳げる中海になるように思う。
水と陸との間にどれだけ愛せるものができたか。
楽しく水にまつわることを考える方がより建設的じゃないかと思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
いろんな立場の人達が自分の出来ることをどんどん推進していけば、
それが輪になったときに全体が動く。
中海をきれいにすることによって流域に住んでいる人たちの生活が豊かになり、
誇りのもてる町になっていくと考えた時に、
その大きなコンセプトをベースにして方法論はいろいろあっても良いのではないだろうか。
その違った方法論を毎年実現し皆で評価していくことが大切。

中海テレビの中海の水質情報で出てくる中海の汚れに関する数字は、
専門的な単位でよくわからない。
例えば、中海を泳げるようになるまでの簡単な規準数値を決め、
そういった数値評価をやっていけないだろうか。
数値が出ることで実感がわき、分かりやすくなるのではないだろうか。

國井秀伸 島根大学汽水域研究センター
現在使われているのは、CODといって科学的酸素要求量といって水の中に溶けている有機物の総量。
数値を測ってはいるが毎日は測っていない。
中海周辺の住民が数値を測りそれに科学的な裏付けを研究者がつければ信頼できるデータが得られる。
水質だけではなく、生物指標も活用できる。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
市民の人たちにも分かる、泳げる中海になるまでの数値があればもっと関心がもてるのではないか。

田中康晴 伯耆荒磯クラブ
最近、中海でスズキが釣れだした。魚の量は中海の浄化のバロメータになると思う。

國井秀伸 島根大学汽水域研究センター
スズキや水草の生え具合など、評価するシステムをつくればいいと思う。

田中千香子 わらい通り協議会
質問ですが、10年で泳げる中海にしようということですが、
皆の中で泳げる中海のレベルが違うと思う。
まず、泳げる中海がどこまでなのかを決めた方がはっきりわかると思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
科学者の人たちが中海に住む魚や貝などがこのくらいになれば泳げるような中海の仮説をたてて決めてもらうのが良い。
その目標に向かって今はこのくらいですという、数値がはっきりしているとよい。

田中千香子 わらい通り協議会
数値がはっきりしていると運動もしやすくなる。
いろんな方のアイディアや中海の魚、現状の中海のこと、そういう中海のことが全て分かるお祭りをしたい。
住民と行政とで作り上げて毎年一度でもできたら楽しいのではないか。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
今年やりましょう。
一度やってみてこんなに楽しいんだったら毎年やろうという空気を作ってやっていけばいいと思う。

田中千香子 わらい通り協議会
下水道をつけている人にプラスになるような法律を作ってほしい。
今は、つけている人が損するようなかたちになっている。

八幡美博 米子市議会議員
コストとスピードの比較で合併浄化槽、自治体設置型ですすめられないか研究している。
米子市は、今年から下水道を農業集落廃水、合併処理浄化槽の窓口が一つなったので、
定例的に意見交換ができるようになった。
お金の計算だけでいくと公共下水道に費やしているお金を合併処理浄化槽にあてると8年間で米子市が水洗化できる。
河川も同時に浄化できるというメリットもあるので、早く転換していきたい。今年はその第一歩にしたい。
あと、費用負担の問題は、私は鳥取県が部分的に負担しても良いのではないかと思う。
今は税金の使い方で何が一番いいのがを論議する時期にきていると思う。
今、都会と地方の対立のようなかたちに向かっているように思う。
全国的な論議を起こさないといけない。そのためにはまず、地元だと思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
実際のお金の使い方は一番地域で知っている人たちが判断して使うことが一番いい。
議員のアピール不足ではないか。
一般市民や行政、お互い話し合いの時間ができてくると、考えていることが近くなることが大事。

2005年は去年以上の活動をする決意があるか?
去年以上の活動をする予定かある人はマル、去年くらいの活動をする予定の方はバツ。
(全員マル)

2012年の中海は泳げるようになると思うか?
思う人はマル、努力はするがなかなか泳げるようにならないだろうという人はバツ。
(マルが3分の2、バツは3分の1)

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
(×の札)
出来るように最大限の努力をするが、私たち市民と行政が密接に繋がって始めて泳げる中海ができると思う。
楽観をせず気を引き締めて努力をするという意味でバツをつけた。

住田済三郎 わらい通り協議会
(×の札)
私も気を引き締めてやらないとできないと思う。
昨年は、小学生を100人くらい船に乗せて中海をみせたりした。
小さな事だが、中海に船で出ると子どもたちが本当に喜んで、今度は家族と一緒に乗りたいなどといってくれる。
そういった小さな事の積み重ねじゃないかと思う。今年はもっと多くの子どもたちを乗せたい。
2012年に泳げるようになるかどうか分からないが、前向きにやっていきたいと思う。

岩田武彦 美しい中海を守る住民会議
中海の問題は終わったのではないかと国に言わせないためにも、
中海の目に見えない部分もしっかりみておく。
そして、常に議会、行政、国に周辺市民の声を伝えていく。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
議員の方に伺います。干拓問題を国に最後まで責任をとらせるか。
国に最後まで見てもらうという方はマルを、簡単にいかない問題だから無理という方はバツを。
(議員全員マル)

出席の議員の方は全員が頑張って取り組むということを約束しました。

上田和泉 中海テレビ放送
数年前まで泳いでおられたそうですが?

本田貴志 皆生ライフセービングクラブ
正直言って顔はつけたくない。
できれば首から下で泳ぎたい。市民には、なにができるかとなった時に、靴を脱いで入れるような施設があればみんなが行きやすい。
さらにそこにイベントが入ってくればもっと交流しやすくなってくるのではないかと思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
泳げるような中海にしようということで集まっていますが、その中で2005年にこれだけはしたいということは?

本田貴志 皆生ライフセービングクラブ
ライフセービング活動の目標の一つとして、水辺の環境保全がある。まず、ゴミを出さない活動を行っている。
中海に行った場合もそこにゴミが落ちていれば拾うなどそれが輪になってうねりとなって広がっていけば少しずつでも改善していくのではないか。
こういったクリーン活動などには、積極的に参加していきたい。

井上博吉 日野川を考える会
子どもたちの生活の中で環境という教育の時間が少ないと思う。
毎年、1000人くらいの方に日野川の源流探索ということで歩いてもらっている。
話を聞くだけでなく、実際に歩いてもらったり木を植えることで山の尊さ、森の大事さを教えている。
山や森を守れば川を守ることに繋がり、川を守れば海がきれいになる。

内田康彦 鳥取県西部中小企業青年中央会
委員会でエコチャレンジ2004を立ち上げて、そこで水質浄化に繋がるEM菌を取り上げた。
各家庭や企業などで使っていけるような活動を行っている。活動を見ていく場も作ろうと思っている。
一人づつがEM菌を楽しんで活動すると水質浄化に繋がるのではないかと思う。
一人一人が台所から変えていけば改善していくのではないかと思う。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
若手経営者の関心は?

内田康彦 鳥取県西部中小企業青年中央会
経済団体なので関心なさそうだが、
実際に活動してみて、結果が出るなど楽しんで活動している。
今では興味を持って活動している。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
環境問題に関して真剣に活動していないといけない、ということを広げていってほしい。

行政の取り組みとして2005年何をするか?

林 俊治 鳥取県米子土木事務所河川砂防課
中海の水質問題。
中海にそそいでいる新加茂川の下降部はこうばいが緩くなっているので、ヘドロがたくさん堆積している。
今年度中に対策方法を決定したい。
平成17年4月からは対策方法の実験など行っていきたい。
水質については、深浦橋のところで、環境基準値とほぼ同じくらいだと思う。
ただ、干潮時ヘドロが水面に出た時にヘドロの中の硫化水素が悪臭を放つ。
悪臭を何とか解消したいと考えている。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
行政の方にうかがいます。2005年、自分の人生をかけて中海をきれいにしたいと思うか?
(○多数)

渡辺恵吾 境港市環境防災課
近年は若干、水質測定値も良くなっていると思う。
皆さんからも出ているが、楽しみながら違う視点で活動を行っていきたい。
最近、境港でアサリが捕れているようで、中海のアサリもプランクトンを浄化して水質浄化に役立っているのではないか。
アサリの地産地消を広めて中海のプランクトンを楽しんで食べる。
アサリ漁を広めてきたい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
いろいろ話を聞いてきたが、確かに楽しみながら、
あんまり負担にならず、それが集積すると中海がきれいになっていく、それが理想だと思う。
ただ、自分達の生活を豊かにするためにしていたことが、自分達を直撃するという時代に入ったと思う。
ここにいる皆さんは子どもや孫の未来をつくる。
楽しんでやることもいいことなんだけども、そんな余裕があるのか、という気持ちがある。
皆さんに真剣に取り組んでいただきたい。さらに輪をかけて取り組んでいってほしい。

谷上道夫 米子市環境政策課
この仕事に関わって多くの人を知った。
少しだが、皆さんの活動に参加させてもらっている。
今年1年もいろいろな活動に参加させてもらおうと思っている。
提案だが、皆さんも他の団体の活動に1回でも2回でも参加してみるというのは、どうだろうか。
そして、来年、こういう場で集まった時に報告し合う場をつくってもらえればと思う。
ぜひとも他の団体に参加してほしい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
すばらしい。できるだけ他の活動にも参加して、お互いに活動を知ってほしい。

新田ひとみ グリーンコープ生協クローヴァ
中海に足を運ばない限り、中海は身近に感じれない。
私は10年後、泳げないと思っていた。しかし、この昨年1年で変わったと思う。
他の団体の活動に1回でも参加する、1人でも2人でも誘って参加して輪を広げていきたい。

ばばこういち 放送ジャーナリスト
ここで連帯の気持ちを感じ、今年も活動していく。
それが、1番いいことだと思う。
中海をよくすることは世界全体をよくすることと繋がっていく。
そういう自信と誇りをもって2005年度の運動に繋げていってほしい。

上田和泉 中海テレビ放送
なかなか結果が出ないことに対して、人のせいにしてしまいがちだが、
結局、自分はどうなのかということに戻ると感じた。
この1年間、また皆さん一緒に頑張っていきたい。

●項目